インタビュー・会談

【お客さまインタビュー】入金処理から請求書が届くまでの時間を大胆に短縮。紙とデジタルを一括で処理・管理できる点も魅力

アステム様は、九州を中心に、医薬品や医療機器・福祉機器など卸売り販売を幅広く展開している企業です。主な顧客は、病院や診療所、薬局、介護施設など。同社では、毎月発行する請求書、約2万5,000通の発行・管理にWebBureau(ウェブビューロー)を活用しています。

そこで、WebBureauの導入に携わった野口課長に導入以前の状況や選定の決め手、成果、使い勝手などをお聞きしました。

株式会社アステム
・資本金:33億5,500万円
・従業員数:1,523人(2022年3月末)
・事業内容:各種医療・福祉機関に対する医療用医薬品、医療機器・設備、医療用消耗品、検査試薬、介護用品などの卸売り販売、修理・メンテナンス
・WebBureau 導入時期:2019年4月

ゲスト

株式会社アステム
営業管理部 業務運用課 課長
野口 善和さん

WebBureauとは

帳票発行業務の時間短縮とコスト削減を実現する、帳票Web配信サービスです。
紙で運用する帳票印刷配送サービス(データ・プリント・サービス)と帳票Web配信サービスとを、ニーズに合わせて組み合わせてご利用いただけます。


課題は、入金処理から請求書が届くまでのタイムラグ 郵便局の働き方改革の動きも追い打ちをかけた

―まず、WebBureauを導入される以前に感じていた課題を教えてください。

WebBureauの導入前に課題となっていたのが、請求書を発送するタイミングでした。

当社の入金処理の最終締め切りは、翌月の第1営業日の正午です。これはどうしても早めることができません。その日の午後3時以降にデータ化をして請求書を作成し、第3営業日に発送。お得意さまに届くのが第4営業日という流れでした。
通常の月はこれで何とか回っていたのですが、1月、5月、11月は月初に祝日があるため、どうしても請求書が届くのが遅くなってしまいます。お得意さまの中には、その月の第5営業日までに請求書が欲しいというところもあり、対応に苦慮していました。

これに追い打ちをかけたのが2018年からスタートした郵便局の働き方改革です。配達までの日数が1日延び、コストも上昇したのです。こうした状況を改善するために、クラウドサービスの導入を検討し始めました。



選定のポイントはデジタルと紙が併用できるかどうか WebBureauなら約2万5,000通の請求書の一元的な管理が可能

―クラウドサービスを選定する際には、どんなことを重視されましたか?

サービスの選定に当たっては、複数社の製品を検討しました。当社では、すべての請求書をデジタルに切り替えることは考えていませんでした。紙の請求書を残す必要があったため、紙とデジタルを併用できるかどうかが、選定の際の大きなポイントになりました。
実は、もともと紙の請求書の印刷、発送にはトッパンフォームズ(現 TOPPANエッジ)さんのデータ・プリント・サービス(DPS=帳票類の印刷から封入、発送までを一貫して行うサービス)を利用していました。そこで、声をかけたところ、提案されたのがWebBureauでした。

データ・プリント・サービス(DPS)のフローイメージ

WebBureauであれば、DPSと連携して電子と紙の請求書を一元的に処理・管理することができます。現在のデータ送信の仕組みがそのまま使えますし、毎月約2万5,000通という発行数の多さにも対応できます。もし別のサービスを選ぶことになれば、新たな関係性の構築やゼロからのシステム構築にかなりの時間と労力がかかる点も気がかりでした。

こうしたことを考え合わせた結果、WebBureauを選択することになりました。



当初はクラウド化に賛同いただけるお客さまが少なく、 切り替えには時間がかかった

―WebBureauへの切り替えはスムーズに進んだのでしょうか?

導入当初はクラウド化に賛同いただけるお客さまが少なくて、苦労しました。現在、Web通知を利用している割合は全発行数の20%強ですが、10%に達するまでにはかなり時間がかかりました。ほとんどの同業他社が紙の請求書だったこともあり、私たちの請求書だけがクラウド対応になることへの抵抗感もあったようです。



社内では、各地の事業所での説明会や勉強会を実施 切り替えのための環境は整ってきている

―社内のスタッフはすぐに対応できたのでしょうか?

社内への浸透にも、少し時間がかかりました。営業員一人ひとりが自分で切り替えのメリットを理解していなければ、お客さまにお勧めすることはできません。そこで、九州、広島県、山口県の各事業所を訪問し、対面で説明をして、営業員の理解を促していきました。

また、クラウド上のサービスは多くの場合、ブラウザーによっての見え方が異なるものですが、導入当初、私たちはIE(インターネットエクスプローラー)しか使っていませんでした。そのため、お客さまからお問い合わせをいただいた際に、話が通じにくく、どんな不具合があるのかがすぐ確認できなかったこともありました。
そこで対策として、社内で全ブラウザが見られるようにしたほか、勉強会を実施。今ではどのような不具合が起こるのかが予測でき、営業員の理解も進んで、お客さまのお問い合わせにも的確に対応できるようになりました。

導入から3年たった今では、お客さまの抵抗感もかなり薄れてきました。パソコンなしでは仕事がしにくい状況もあって、請求書をクラウドサービスに切り替える環境が整ってきていると感じます。



毎月第2営業日には請求書のWeb通知をお届け 累計600万円のコスト削減効果も

―WebBureau導入の成果として感じていることがあれば、具体的に教えてください。

導入して最も良かった点は、もともとの課題であるタイムラグの解消です。第1営業日の正午に締めて、その日の夜間にデータを処理され、第2営業日にはWeb通知をお送りできるようになりました。手元に届くまでの時間が大幅に短縮されて、特に1月、5月、11月に請求書をお待ちいただいていたお客さまにも、喜んでいただけていると思います。

また、印刷物の発行が減ったことによって、郵送代などのコストも累計で600万円程度削減することができました。



機能やインターフェースにも満足 現物を見ながら問い合わせ対応ができ、サービスも改善

―では、使ってみての実感や使い勝手はいかがでしょうか?

WebBureauの機能や、直感的に操作ができるインターフェースには満足しています。特に「これはいいな」と思ったのは、お客さまからのお問い合わせに対応しやすくなったことです。

以前は、請求書の原紙のデータは、発送が済んだ翌月の第5営業日以降にCD-ROMで納品してもらっていました。そのため、CD-ROMが来る前のお問い合わせには、現物を見ながら話すことができなかったんです。それが今は、WebBureauで請求書の現物を確認しながら対応をすることができます。スピーディーですし、意思の疎通も図りやすくなりました。

また、15日の中間締めのお客さまから請求書の再発行を依頼された場合、以前は原紙のCD-ROMが届く翌月の第5営業日まで作業ができず、再発行まで20日以上かかったこともありました。こうしたケースにもすぐ対応できるようになり、サービスの改善につながっています。



電帳法改正のデジタル化推進への影響はまだあまりない 請求書データの保存期間延長を検討してほしい

―2022年の1月から電帳法改正(電子帳簿保存法)が施行され、電子帳票を推進するための要件が緩和されました。紙からクラウドへの切り替えに影響はありましたか?

電帳法を契機にお客さまのクラウドへの移行が進むのではないかと思っていたのですが、それほどでもありませんでした。
移行を進めるために検討していただきたいことの一つが、WebBureauのデータの保存期間です。法律では請求書の保存義務は7年間ですが、WebBureauで閲覧できる期間は13カ月。その後は別のサーバーにデータを移行する必要がありますが、お客さまからは、そのままWebBureauで保存しておいてほしいという要望があります。保存期間が延長できるのであれば、お客さまのクラウドへの切り替えももっと進むのではないでしょうか。



お客さまの利便性をさらに向上させるサービス開発に期待

―ありがとうございます。トッパンフォームズでは、そうしたご指摘を受けてバージョンアップを進めており、現在のWebBureauはデータの長期保存ができるようになっています。そのほかに、デジタル化をさらに推進するために、WebBureauやトッパンフォームズに期待することは何かありますか?

そうですね。例えば、公認会計士に請求書を預けているお客さまから、会計士からもWebBureauを見られるようにできないか、といった声がありました。

前述の通り、今は医療卸の業界でもクラウドに切り替える環境が整いつつあり、お客さまの抵抗感も減ってきています。請求書を受け取るお客さま側(病院や薬局)のこうした手間を省き、メリットを高めることが電子化の推進につながるはずです。

トッパンフォームズさんには、今後も“受け手側”の利便性をより高めるサービス開発を、ぜひお願いしたいですね。


帳票類の電子化は、業務のスピードを上げ、社内の業務効率を大幅に改善します。ただし、紙から電子への切り替えを進めるには、アステム様が指摘されたように、帳票を受け取る相手の利便性が重要です。

WebBureauは、帳票のペーパーレス化や電子化の課題を的確に解決するサービスです。現在、受け手側の利便性向上のためのさまざまな取り組みも行っています。経理業務の見直しを検討される方は、ぜひお気軽にTOPPANエッジにご相談ください。


※ 所属・役職、本事例の内容は執筆当時のものです。
※ 写真撮影時にマスクを外していただきました。
※ トッパン・フォームズ株式会社は2023年4月1日付でTOPPANエッジ株式会社に社名変更いたしました。

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お客さまインタビュー


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帳票業務で下記に当てはまる方は、ぜひ資料をダウンロードください。

・帳票業務の負荷を感じており、軽減したい
・封入封緘ミスによるリスクを無くしたい
・請求書到着までの時間を短縮したい
・業務のアウトソーシングを検討している
・帳票の電子化(ペーパーレス)がなかなか進められない
・社内をどう説得したら電子化を進められるかわからない
・社外(取引先や得意先)に対してどうしたら電子化を理解してもらえる?
・電子化を進めるための手順がわからない

2022.07.15

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